生物学は分子の世界から地球規模の生態系までを研究対象としており,化学,物理学,数学,統計学,情報科学までを含めた総合科学である。現代の生物学を学び,将来の生物学を発展させるためには,教養課程の2年間でなるべく幅広い学習をすることが肝心である。そのために,必修となっている基礎科目の履修に加え,将来の学習の土台として,生物学,化学,物理学の基本を身につけるための勉強もしてほしい。その上で,自ら興味を持つ生物学分野の知識を積極的に増やす努力も望みたい。研究・学問の出発点は興味を持つということだから,おもしろいと思える分野を発見しようとする姿勢がなにより大切である。 なお理科一類で生物学科へ進学を考えている人は,基礎科目の生命科学に加えて,必ず総合科目中の生物学の講義を受講してほしい。 語学に関して一言。学部の講義では英語の教科書を使ったり,英語論文を読むこともある。また,将来研究者になる場合は,英語で論文を書くことになる。英語の読解力と作文力が非常に重要である。更に,どのような進路を選ぶ場合でも,外国人との交流の機会が多くあるはずだから,英会話の能力も必要になる。語学は特に若いうちの学習が有効である。教養課程から自覚的に努力することを勧めたい。 なお基礎科目の勉学を奨励する意味から,重率平均点と履修点の制度がある。詳細は「履修の手引き」を参照のこと。これらは進学振り分け第2段階の平均点に反映されるので注意を要する。 以下は,生物学科動物学コースに進学するにあたり,特に力を入れて学習してほしい科目の内容である。
生物学科では基礎講義科目として以下の自然科学系科目を特に重視している。
生化学・分子生物学・細胞生物学の初歩を,特に物質面から講義する。生命の基本単位である細胞の構造,それを構成する生体物質の構造と機能,生体構成物質の遺伝情報とその情報の流れ,生命活動の基礎となるエネルギー代謝の仕組みなどの生命科学に必要な基礎知識を学ぶ。
細胞生物学を中心に細胞の構造と機能の初歩を講義する。細胞小器官,細胞膜,細胞骨格の構造,細胞運動や細胞周期,減数分裂の仕組み,染色体の構造と遺伝学の基礎,遺伝子工学としての遺伝子操作の基礎,代謝調節のシグナル伝達とホメオスタシス,などを学ぶ。
入学前に物理、化学を主に学んだ学生にも理解できるように、生命科学全般を初歩から学ぶ。分子生物学、生化学、細胞生物学、遺伝学、遺伝子工学、そして私たちの身の回りの生命現象にも言及する。
生物学科では自然科学系の科目のうち、以下の履修を奨励する。
分子生物学と生化学,細胞生物学の基本を学習し,生体を構成する物質の機能について学ぶ。
細胞生物学の基本を学習し,生体物質から細胞,組織,個体へと連なる生命科学の基本概念を学ぶ。
神経,筋肉,内分泌,免疫など動物に特徴的な生命現象について講ずる。
光合成,窒素代謝,植物ホルモンなど植物に特徴的な生命現象について講ずる。
生命科学を主体とする実験科目。
平成20年度からの進学振分け制度の変更に伴い、生物学科(動物学)では別に要求科目・要望科目を設けている。指定科類以外から各学科に進学を志望する学生は、その学科の要求科目を第3学期終了までに修得していなければ、その学科を志望することはできない。詳細については、「進学振分け準則」および「履修の手引き」を参照すること。
生物学科(動物)では、以下の科目を要求科目として設定している。
「基礎物理学実験、基礎化学実験」(計4単位)または
「基礎物理学・化学実験、基礎生命科学実験」(計4単位)
「数学Ⅰ、数学Ⅱ」(計8単位)
(文科生は基礎科目(社会科学)の「数学Ⅰ、数学Ⅱ」(計4単位)
で置き換えることができる。)
「力学、電磁気学、熱力学または化学熱力学、構造化学、物性化学」から4科目(計8単位)
「生命科学、生命科学Ⅰ、生命科学Ⅱ」から1科目(2単位)
理学部生物学科動物学からの12名の教員が,オムニバス形式でそれぞれの専門分野を分かりやすく紹介し,それを通じて研究の面白さを伝えることを主眼としている。そこには様々な生物が登場し,分子制御から,細胞,形態形成,さらには個体間の相互作用に至るまでの広いスペクトラムで生物の巧妙さを学ぶことになる。生物学に対する視野を広げ,かつまた自分の興味に合致する分野を探すための絶好の機会である。
「海の動物採集分類体験ゼミナール」生物の多様性を理解し,進化と環境保全について考察することを目標とし,海産動物の採集・同定・形態観察・スケッチを行い,動物系統分類学の基礎を学ぶ。理学系研究科附属臨海実験所(三浦市三崎町小網代)にて2泊3日の予定で,講義および実習を行う。
| 受入れ定数 | 第一段階 | 第二段階 |
| 8名 | 6名 | 2名 |
| 指定科類(理科)5名 全科類 1名 |
全科類 2名 |
注意;第2段階での受入れ人数は2名となっているが、実際にはもっと多くの人数を受け入れることが可能である。以下に,現在まで実際に受け入れた人数を示す。
| 年度 | 第一段階での人数 | 第二段階での人数 | 受入れた人数 |
| 平成20年度 | 5名 | 6名 | 11名 |
| 平成19年度 | 6名 | 8名 | 14名 |
| 平成18年度 | 6名 | 4名 | 10名 |
| 平成17年度 | 5名 | 9名 | 14名 |
| 平成16年度 | 6名 | 9名 | 15名 |
| 平成15年度 | 6名 | 8名 | 14名 |
| 平成14年度 | 6名 | 6名 | 12名 |
| 平成13年度 | 7名 | 7名 | 14名 |
| 平成12年度 | 7名 | 4名 | 11名 |
| 平成11年度 | 7名 | 8名 | 15名 |
| 平成10年度 | 7名 | 8名 | 15名 |
| 平成09年度 | 7名 | 9名 | 16名 |
