生物学科動物学コースでは、教養学部において生物学一般を学修したのち専門的に動物科学を志向する学生を例年定員より若干名多く受け入れている。その教育の特徴は小人数教育の長所を最大限に生かしたカリキュラムにより、学生諸君が頭のみならず眼と手を同時に働かせて、知行一致の学習を行うよう考慮している点である。その際、動物の個体、組織、細胞、オルガネラ等のレベルで、その形態と機能を個体及び系統発生との関連をも含めて充分に把握すると共に、その裏にある分子的構築と機作を理解するよう特に留意している。またカリキュラムは、学生が早くからあまり狭い専門に偏りすぎないで、いろいろ基礎的な見方、考え方が総合的にできるよう配慮している。
動物学コースの提供する専門科目の講義としては、教養学部第4学期には細胞生理学、無脊椎動物学、理学部動物学コースでは、動物生理学、動物生理化学、動物発生生物学、形態形成学、生体調節機構学、生体情報学、進化発生生物学、遺伝子科学および海洋生物学がある。この他、他大学や他学部の教員に依頼して動物学特別講義を行っている。これは、例えば、集団生物学、分子免疫学、生殖生物学など本コース内の研究室ではカバーしきれない動物科学の基礎及び応用分野についての講義である。講義は生物学科共通科目と選択科目よりなるが、学生諸君には動物学専門基礎教育としての趣旨を十分に理解して、選択科目の決定を行うよう望みたい。
実習科目は、学生諸君が頭で得た知識を更に自ら体験しながら確かめてゆく大切な修練であり、すべて必修となっている。動物形態学実習、動物発生学・組織学実習、動物生理学実習、動物生理化学実習のほか、動物学臨海実習がある。臨海実習は計2回神奈川県三崎の理学系研究科附属臨海実験所に移動して、教員、学生起居を共にして行われる。そこでは、海洋動物の実際にふれ、その分類、形態、生態、発生、生理等を実習する。上記のうち、臨海実習以外の実習は主として動物学コース学生実習室で行われるが、学生諸君はそこで各自顕微鏡を用いて、じっくりと生物試料に接する機会をもつ。第4学年夏学期からは動物学特別実習が行われ、学生は動物学コースの各研究室及び臨海実験所において個別に指導を受けながら、特定のテーマについて実習する。
学生諸君は動物科学の基礎的専門教育としての大きな骨組を学ぶことはもちろんであるが、同時にまた、将来への発展にそなえて、積極的に物理学、化学その他の関連する基礎的学問の学修にも努力することが望まれる。このことは、単に学部在学中のみならず、大学院、さらに先の長い研究生活においても同様である。
| 必修科目 | 選択必修科目 | 選択科目 |
| 2年 | 3年 | 4年 | ||
| 4学期 | 夏学期 | 冬学期 | 夏学期 | 冬学期 |
| 細胞生理学 | 動物生理学実習 | 動物形態学実習 | 動物学特別実習 | |
| 生物統計学 | 動物生理化学実習 | 動物発生学・組織学実習 | 分子進化学 | |
| 生物統計学演習 | 動物学臨海実習 | |||
| 遺伝学 | 動物生理学 | 生体調整機構学 | ||
| 進化生物学 | 生体情報学 | 進化発生生物学 | ||
| 生物化学概論I | 形態形成学 | 動物生理化学 | ||
| 生物化学概論II | 遺伝子科学 | 動物発生生物学 | ||
| 無脊椎動物学 | 分子生物学 | 海洋生物学 | ||
| 植物科学概論 | 細胞生物学 | |||
| 人類生物学 | 動物学特別講義I | |||
| 情報数字 | 動物学特別講義II | |||
| 形式言語理論 | 特別臨海実習 | |||
| 物理実験学 | ||||
| 電磁気学I | ||||
| 地球惑星物理学概論 | ||||
| 化学熱力学I | ||||
| 無機化学I | ||||
| 分析化学I(総論) | ||||
| 有機化学I | ||||
| 地球惑星物質科学 | ||||
| 地形・地質学 | ||||
| 量子化学Ⅰ | ||||
| 生物情報学基礎論Ⅰ | ||||
| 生物情報学基礎論Ⅱ | ||||
動物学を主とするものは、教養学部第4学期において「教養学部第4学期における理学部専門科目履修規則」に定めるところにより専門科目16単位以上を学修するほか、 第3学年及び第4学年において次の必修科目全部(33単位)及び生物学科その他の専門科目(教養学部第4学期の専門科目及び教職課程科目を除く。)の中から27単位以上を学修しなければならない。
なお、その他の専門科目27単位のうち、生物情報科学・バイオインフォマテクスの専門科目からの単位の取得は6単位までに限る
