本大講座では、動物を特徴づける高次な構造と機能の発生機構を研究しています。 細胞運動装置の形成と運動発生機構、脊椎動物におけるホルモン作用の多様性、脊椎動物の体節形成機構と脳誘導機構、社会性昆虫の行動と社会進化の分子基盤、などが主な研究テーマです。いずれも、分子生物学技術とともに古典的生物学技術を駆使する、生物に直接対峙する研究を志向しています。現象を出発点とし、その綿密な解析から分子機構に向かおうとする姿勢を保っているところが、研究・教育に共通する特徴と言えるでしょう。
本大講座は、酵母や藻類のような微生物から顕花植物までを研究材料にして、遺伝子/タンパク質、細胞/組織/器官、個体以上の3つの階層で解析を行い、互いに情報を共有しながら、生物の生存の分子機構を明らかにすることを目標にして組織されているグループです。特に、複製、増殖、生殖、分化形態形成、環境応答、生態の諸問題を、遺伝子・タンパク質を共通の言葉として理解しようとしています。このような基礎的な研究による植物の深い理解こそが、今世紀最大の課題、地球環境、食糧、エネルギー問題の解決に必須です。
本大講座では、進化の産物としてのヒトの「本性」を明らかにすることを目的としています。具体的には、突然変異、遺伝的浮動、自然淘汰、性淘汰など進化を動かす力が作用して獲得された特徴を研究の対象とします。現在の研究テーマには、歯牙骨格よりみた形態進化、遺伝子よりみた個人差・集団差、DNAによる系統学、古人骨DNA分析、遺伝子と文化の共進化、配偶者選択などが含まれます。また、総合研究博物館および新領域創成科学研究科等に属する協力講座の教員や併任教員・客員教員などとも有機的連携をとりながら研究・教育を進めています。
進化は、すべての生物を貫く根本的な流れで、DNAに刻まれすべての特徴に表現されています。本大講座では、進化と多様性の生物学に関する教育研究を行なっています。現在は、動物・植物・藻類の進化と系統分類、多様性が創成される機構、形態の進化、免疫系の進化、細胞の機能と制御機構、進化理論について、遺伝子レベルから可視的形態、集団のレベルにおよぶ、幅広い角度から研究しています。本大講座は国立科学博物館、他大学の教員と広く強く連携しながら、進化多様性生物学の教育・研究の一大拠点として活動しています。
協力講座は、理学系研究科附属施設である臨海実験所と植物園の全教員、および本学の附置研究所である海洋研究所と分子細胞生物学研究所の4つの研究室の教員、そして学内共同教育研究施設である総合研究博物館の2つの研究室の教員から構成され、それぞれの附属施設や研究所等の特性を活かして生物科学専攻の教育研究に携わっています。
進化多様性生物学大講座における教育研究は、地球上に生存する150万種を越える多様な生物種に関わるものであるため、当該分野の教育研究をより機能的に進めることを目指して、この分野の研究者の比較的多い国立科学博物館の研究者7名を連携講座の教員として迎えています。
全国で、とくに講座等のまとまった研究機関に所属せず、後継者の養成に貢献できない立場にいる有為の研究者の可能性を活用するために、これら研究者8名を兼任教員として迎えています。また、この他に、東京大学海洋研究所、東京大学アイソトープ総合センター、東京大学総合文化研究科および東京大学新領域創成科学研究科から合計20名の教員が併任教員として生物科学専攻の教育研究に携わっています。
